(東京都在住 派遣社員 女性45歳)
初めてこちらにうかがった時、私は身心共に疲れ果てていました。半年以上ほとんど休みをとらず朝晩働き続け、精も根も尽きていたのです。それに視力が怖くなる程下がり、絶えず掲示板を見ながら作業をしなければならない仕事にもかかわらず、コンタクトをしていてもその大事な掲示板が見え辛くなっていました。
気持ちも落ち込んで、どうにかしなければと思い立ちHPを見てこの気功研究所にやって来ました。
先生は“体が弱っているね。でも大丈夫。良くなりますよ。”と励まして下さったのですが、その時の私はあまりにも具合が悪く、ただぼんやりと半信半疑でその言葉を聞いていました。
治療の初日はとにかく全身がガチガチに凝っていて、どこを動かしてもきしむような痛さがありました。その夜、少し体が軽くなったなと思いながら眠りにつき、深夜目が覚めてふと雑誌を手に取ると文字が浮き上がってきて裸眼で読むことができました。私は子供の頃、弱視と誤診された程近視がひどく、裸眼で本を読むなんてあり得ないことだったのです。翌朝、目が覚めるとやはり目が少しクリアになった感じがしました。
2回、3回と治療を重ねるうち、体中の凝りが取れ、次第に気持ち良く動けるようになりました。そして、何かが頭の左上に触ったかと思うとそこからちょうど滴が垂れるようにつーっと何かが体を伝わって降りて行き、左手までくると左手がぐるぐるまわり始めたり、手の内側にゴム風船のような弾力を感じ、両手が上に持ち上がったりと不思議なことが起こり始めました。なんとも言えない良い香りが急に立ってきたりもしました。6日目から立って気を受けるようになると、更に体の動きが激しくなりました。
そして、7日目、立ち初めて10分位経った頃、ふと郭先生が治療の前に緑の葉を活けていらっしゃったのを思い出し、その葉っぱの緑と美しい形を思い浮かべていると、美しい緑色がふわっと視界に広がり、その瞬間、全く予期せず目から涙が溢れてきたのです。私は普段あまり泣かない質なので、この時ばかりは自分自身に驚きました。それからしばらく私はひたすらボロボロ涙をこぼしながら泣きました。まるで暗い海底に一人ぼっちでいるようなどん底の孤独感を感じていたのですが、頭上左上にぼんやり陽の光のようなものが射してきて、私は泣きながら長い間、その光と対話しました。まるで時間が止まったかのような、とても静かな対話でした。それはまるでとても元気な頃の私と話しているようで、とても勇気づけられるものでした。私は過去にあったことで自分を責めていて、心のどこかで自分が過労死すればいいと思っていたのです。でも私の体は一生懸命生きようとしているし、すべては学びだったと思って自分を許さなければならないと感じました。そして、その光がこれからも私を見守ってくれるような気がしました。
次の日もまた1時間以上、今度はもっと激しく泣きました。その日はCDプレイヤーから流れる音楽に混じる雨の音を聞いた瞬間、また唐突に涙が溢れ出ました。そして次から次へと、昔父親と一緒にいた場面場面で降っていた雨の光景が浮かんでは消えました。親子喧嘩している家の外で降っている雨、二人で山歩きしていた時に降っていた雨、次から次へと映像となって自然に浮かんでくるのです。死んでこの世から消えてしまった父は一体どこに行ってしまったのだろう。もう優しくしたくてもできないと思うと胸をえぐるように悲しみがこみ上げてきました。私は怒鳴りちらす父親が嫌いで死ぬまでわだかまりが残っていたので、そんなふうに感じたのは初めてでした。治療が終わった後、なんとも言えずすっきりしまるで子供に戻ったような気分でした。
そしてその翌日、つまり昨日のことですが、この日程体が軽く、気分が良かったことはこの数十年来なかったです。見るものすべてが明るく、新しく見え、まるで頭の上の雲が吹き飛んだようでした。
視力は前日まではバラつきがあって、すごく上がったと思ったらまた下がったりしていましたが、昨日はびっくりする程遠くの細かいものまではっきり見えました。そして会社に行ってまたびっくり!近くにあっても見えなかった掲示板の文字がくっきり見えるばかりか、もっと遠くにあるボードの小さい字までが見えたのです。私はうれしくなって昼休みに町を歩きまわりました。体もうそのように軽くなりました。
あと数日、治療を受ける予定ですが本当に楽しみです。
最後になりましたが、仕事の帰りに通ってくる私に遅くまで貴重な時間を割いてくださった郭良先生に心から感謝しています。ここで体験することを私は一生大切にしたいと思っています。